PERFORMANCE実績紹介

測量調査/3D測量

河川・砂防

業務対象地は、一級河川白川上流域の水田や畑等が広がる農業基盤主体の地域です。付近には、日本名水百選の一つ白川水源と白川源流水源があり、古くから湧水と人との暮らしが結びついた地域です。一方、近年の集中豪雨等に起因して既設護岸全面の根固ブロックにビニールや竹林等が詰り、地域住民等より環境悪化や河床部の深掘れへの不安を払拭する安全で安心な川づくりが求められました。これらの河川環境の保全・向上及び安全を確保するため、数種の工法を比較検討した中から河床の洗掘を防止し、かつ、湧水処理にも配慮した湧水処理工により両者を満たす工法(工法説明図参照)を採用しました。工法の最終決定を行うにあたって、施工事例調査等を踏まえ地元説明会に参画し,伝統工法の石造り構造形式が住民に受入られ合意形成に至りました。また、平成24年7月12日に発生した未曾有の九州北部豪雨災害においても本工法は損傷もなく、現在に至っています。完成後には熊本県の県民テレビに紹介されました。

  • 施工前
  • 施工後

砂防施設点検

熊本地震・緊急点検・急傾斜地危険箇所調査
本業務は、平成28年熊本地震により地盤が緩み、今後の余震や降雨等による二次的土砂災害発生の危険性が高まっていることから、土砂災害の危険な箇所を早急に点検し、災害や異常の有無等を確認することを目的とした。本業務の緊急点検は震度5強以上を観測した範囲を対象とし、対象箇所は急傾斜地の崩壊に関する点検が96箇所、土石流に関する緊急点検が20箇所の計116箇所。目視による現地踏査で急傾斜地の斜面崩壊や亀裂発生及び土石流危険渓流の天然ダムの有無、渓岸崩壊等の変状について確認し地域住民にヒアリングを行い、変状箇所の危険度を評価した。また本業務の緊急点検は二次災害等の被害拡大を防ぐため短期間で行った。

砂防調査(空撮調査)

熊本地震・地すべり・土石流対策調査・防災
平成28年4月14日(前震)同年月16日(本震)熊本県下に未曾有の大地震が発生。本業務は、新たな土砂災害を予見・防止するため崩壊や地割れの状況を写真及びビデオで撮影し、対策を検討するためにドローンにより短期間で詳細な調査を実施することを目的とした。対象箇所は、熊本県東部の西原村役場南東約300mの丘陵地に位置し、砂防河川布田川上流域の砂防ダム周辺で、下流には保全対象地の民家が密集し、降雨時による土砂災害の起因となることが予想された。空撮の結果、砂防ダム周辺の左右岸の斜面が右岸側で約200m、左岸側で約150m、幅約80m河道閉寒状況把握し、推定崩壊土砂量約9万m3を試算した。

  • 施工前
  • 施工後

岩野川魚道設計

伝統工法の提案(石張工法,石積工法,湧水確保対策)
熊本県北部を流れる菊池川水系岩野川(県管理1級河川)及びその8支川(総延長25.5km)を対象として河床の経年変化により落差が生じ、魚介類の遡上を阻害している箇所の把握及び遡上可能な形態へ改善するための検討及び魚道設計に係る物であった。本業務では、岩野川の魚道整備計画の素案を整理し、「自然環境にやさしい岩野式亀型魚道」をコンセプトに石材を主材料に階段形式の魚道を計画した。ここで、亀 型のデザインを採り入れることで、魚類等の遡上効果を高めるほか、環境・景観性にも配慮した。また、現地採取石材を主材料として使用することでコスト縮減に努め一連の落差解消を目的とした魚道設計を完工した。

  • 上流域
    ・アユ、ヤマメ等が生息
    ・上流域は砂防河川指定
    ・瀬、淵あり
    ・遡上障害施設有り
  • 中流域
    ・アユ等が生息
    ・大~中の石材が点在
    ・瀬、渕あり(上流域より少ない)
    ・遡上障害施設有り
  • 下流域
    ・アユ、ドンコ、オイカワ等が生息
    ・中~小の石材が点在
    ・河川の変化に乏しい
    ・遡上障害施設有り
    ・河川に濁りが見られる(採石場有)
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