文化財等の修復/復元設計
- 2019.10.10 | 文化財
⊿ 二俣福良渡 ~美里町指定文化財~(1830年:文政13年)
全国でも珍しいL字型に並ぶ双子の石橋の一つで、緑川の支流津留川と釈迦院川の合流点に架かる。町道福左線の歩道に利用されている。欄干や橋面石を省くなど安全性を第一に設計され、両橋の大きさや石積み方はほぼ同じ。その形の珍しさと美しさで、写真や絵のモチーフとして人気がある。被災前の状態に戻すことが【文化財復旧】の原則であるが、そのままでは地震に弱くなる。石橋にの安定性確保と建設当時の技術を保存するバランスが難しい。そこで、壁石2㎡当たりに1本ずつの割合で、長さ90㎝程度の【長尺要め石】を用いるよう設計。文献調査によって伝統工法を採用。これにより、耐久性も向上し、より耐久性が高まった。
➊平成28年 熊本地震発生直後現地調査 | ❷同年豪雨被害後の流石調査 | ❸レーザー計測による「はらみ」の形状把握 |